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Blanc MariClo'誕生までのストーリー【Part 3】

「ブランマリクロ」を展開するフェデリーギ家のお話、前回に続くパート3です。

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第3章 三代目Roby Federighiのお話(1964~1990年)


戦後の高度成長期のイタリアで順調に店舗経営を営んできたFederighi1926社に、1964年、エンリコの息子ロビー・フェデリーギが入社します。 彼は持って生まれた営業センスがあり、クライアントやサプライヤーとの交渉を楽しむタイプの男性でした。また、従業員にインスピレーションと自信を与えることも得意としていました。

それまで布地と撥水加工布のパッケージ品の店舗販売をしてきたFederighi社のファミリービジネスでしたが、ロビーの代ではホームテキスタイル全般の製造に力を入れ、営業の視野を広げ、後に大規模なヨーロッパの商業グループに参入するまでに成長していきます。

家族経営のビジネスでは、携わる子供一人一人が新しい軌道を作っていくのです。

ロビーはこんなことを言っていました。

“もし、運命がもたらすチャンスに出会いたいのであれば、今の世の中では、自分の仕事を愛することが、最も自分に見合った出来事に出会える方法であろう。

ある日、悪夢を見ました。注文のない閑散とした会社の夢です。 目が覚めて、それはこれからの長い旅の出発の前兆だと気づきました。それは美しい旅となり、 きっと全てが上手くいくという兆しに違いない。美しい夢を作り出し、人々に届けるという意味だろう。“

1987年、家族の生活に大きな転機が訪れます。


自らが営業活動を行い日々忙しく過ごしていたロビーでしたが、自分の時間が出来ると、街から離れた自然と動物に囲まれた場所で娘たちを育てることを夢見て、妻と一緒に家探しをしていました。そしてある日、トレジアの田舎に廃墟となっていた大きな納屋を見つけます。

2人はその家に一目惚れし、購入し完全にリノベーションすることを決めました。

“子供達に、自然を愛し、太陽と風を肌で感じる生活を楽しむよう教えてください。 農業は科学であり、芸術であり、生命であり、富である。それらにより全てを学ぶことが出来るといっても、過言ではない”


1990年、両親が選んだカントリーハウスのリノベーションが終わり、ロビーの家族は町の中から郊外に引っ越します。この家の周辺の全てが変わり、納屋だった頃とは別世界のようでした。 両親はアンティークローズを探すことを趣味とし、薔薇の隣にはジャガイモ、ズッキーニ、トマトなどの菜園があり、一方には向日葵畑、もう一方はポプラの栽培、川の反対側にはビートを育てました。


自然の中でふと目を閉じると、何故か懐かしい思い出に会えるような不思議な感覚のある空間でした。

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3代目のロビーは、ピサにある布地販売店を名の通る企業へと成長させたキーパーソンでしたね。


ロビー(私が軽く名前で呼べる人ではありませんが、、笑)は、今も現役でFederighi1926社の経営に携わっています。Federighi1926社で社員と話をする彼の姿は、さすが現場出身の経営者、なんともいえないオーラがある男性です。


次回は、いよいよ成長期のマリアンジェラとクラウディアが登場します。


お楽しみに!


筆者: グラマシー株式会社 関谷愛

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